日本その日その日
エドワード.シルヴェスター・モース
言わずと知れた日本考古学の祖とも言われるエドワード・モースの日本旅行記だ。
もちろん大森貝塚の発見時や発掘時の記述はあるが、残念ながら全体の数パーセントほどだ。
もしかしたらあまり知られていないことかもしれないけど、モースは絵が上手い。この旅行記の特徴はモースによるスケッチが豊富だということだ。文庫版はだいぶ減らされていて、こちらも残念ではあるのだけどそれでもかなりの数だ。
モースは当時の日本を若干の上から目線ではあっても、ずいぶんと優しい目で、好意を持ってながめ、新鮮に驚いている。違う文化をのぞく時に重要なのは、どれだけその文化を好きになれるかだ。この本はそのことがよく分かる。
この本に収録されているわけではないけれど、モースによる大森貝塚の出土品の石版画は大変美しい。そのままポスターにして部屋に飾りたいほどだ。
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